2013年シーズン第23節 清水エスパルス vs 鹿島アントラーズ

感動的な大逆転劇。
あっさりと、そして不用意に2失点したが、ただ失点シーン以外は悪くないという評価しづらい立ち上がり。1対1の優位・劣勢がはっきりした前半だった。先制点を含めて吉田は遠藤に完全に後手に回っており、梅鉢・前野に対して大前・石毛は優位に立っていた。またラドンチッチは浦和戦に比べて格段に動けており、常に鹿島DF陣に脅威を与えていた。鹿島は決して良くなく、特に守備がルーズだった。そして柴崎の負傷退場が大きかった。
振り返ってみると、0-2とされた後、1点を返すまでの時間をひたむきに戦えたことが大きかった。柴崎を失った鹿島は時間を潰すプレーを選択したが、集中力を途切らすことはなかった。そして1点を返したにも拘わらず高木投入というゴトビの采配は強気すぎると思ったが、選手たちは粘り強く守り、積極的に攻めた。
本当に素晴らしい試合だった。次戦は中2日で大分とコンディション維持が大変な試合になるが、頑張って連勝を目指して欲しい。

短評
GK 櫛引 2失点したあたりでは自信を失いかけたようにも見えたが、見事なリカバリーを見せた。
DF 吉田 遠藤に翻弄された。元々守備に良さがあるプレイヤーではないし、久しぶりの左SBということで難しかったのかもしれないが、交代は妥当な出来。
平岡 無闇にクリアするのではなく、できる限りマイボールにしたいという意欲が見えた。それで2回ぐらいミスしてピンチを招いたが、意義あることなのでチャレンジして欲しい。
石毛 素晴しい前半と無難な後半。後半上がらなかったのは指示だからか?
河井 石毛もそうだが、本職でないSBをさらりとこなすサッカーセンスが素晴しい。遠藤を抑え、そして素晴しい先制点のアシスト。合わせるセットプレーのキッカーは大前より河井が良いと思う。
MF 村松 村松アンカー&本拓・浩太のトライアングルはまずまず機能。繋ぎで機能しないのは致し方がないが、自分と同程度以上に苦しい状況の味方にパスを出すのは止めよう。あとアンカーポジションを空けてボールを奪いに行く際の判断を向上させて欲しい。
本拓 守備・パス・飛び出しと気合が入っていた。鹿島は、よく彼を放出してくれたし、何故放出したのだろう。
浩太 2失点で動揺したのか前半は消えていた。本拓・村松とのトライアングルは全員ボールを奪いに行けるのが良い。
FW 大前 セットプレーのキックとシュート以外は良く、コンディション面での復調を感じた。特に前半は梅鉢を翻弄。当たりに強さを見せた。1点獲れれば波に乗れる雰囲気はある。
ラドンチッチ MVP候補①。1ゴール2アシスト。地上戦でも空中戦でも圧倒的な強さを見せた。
高木俊 MVP候補②。祝ハットトリック。選択の質や速さに問題がある選手だと思うのだが、ラドンチッチとの関係性ではやることが明確になっているのだろう。守備でも手を抜かず走りぬいた。
村田 短い出場時間で大仕事。
主審 飯田淳 試合後のインタビューでトニーニョ・セレーゾは、主審に不満たらたらだったが、PKの笛を含めて、総じて鹿島よりのジャッジだったと思う。