2013年シーズン第25節 清水エスパルス vs 名古屋グランパス
劇的な勝利で3連勝。名古屋の肉体的な強さに何度もピンチに陥ったが、それを凌ぎに凌いで、劇的なロスタイムのゴール。最後の時間帯で失点が多いチームがロスタイムで決勝点、先制しないと勝てないチームが再びの逆転勝利と、チームの地力向上を感じさせる試合だった。
前半、特に立ち上がりはすべてが素晴らしかった。前線からのプレスが面白いように嵌った。しかし名古屋が自陣を厚くするのに伴い試合は膠着した流れに。その中でケネディのバーを叩いたシュートは肝を冷やした(ケネディはnot his dayという一日だった)。
後半は名古屋。フィジカルの強みを活かして後半の名古屋は何度も波状攻撃を見せて清水に圧力を掛けたが、それを1失点で抑え、そして少ないチャンスをものにして逆転した。選手の身を挺したプレーは素晴らしかったし、ゴトビの采配も優れていたと思う。
- 阿部の攻撃参加から右サイドが度々危機に陥ったので、守備をしない大前を左に回して、村田を右サイドに投入。
- 永井の突破に河井が手を焼いた・本拓がイマイチの出来と見るや、キジェを左サイドに投入 → キジェの出来が良くなかったので何度かピンチを招く結果になったが、采配自体は面白かったと思う(そして何が起きたのかわからないのだが最終的に永井は消えた。何故?キジェの手柄?)。
- リード直後に浮かれずに、すかさずラドンチッチを最終ラインに下げた。
夏までのバテていてもベンチメンバーに頼れないという時期を乗り越え、ベンチ含めて戦えるチームになってきたと思うと感慨深いものがある。
次節は、今期の相性最悪チーム横浜FMが相手。現在の中盤のトリオであれば、前2試合ほどには横浜Mの中盤に自由にさせないと思うが…。なんとか勝ち点をもぎ取ってほしいものである。
そして平岡。脱臼は癖になることがあると聞くので、まずは万全の状態で戻って欲しい。
短評
GK | 櫛引 | 全般的に良くなかった。守備範囲が狭く感じた。 |
DF | 石毛 | 大前とのコンビネーションが悪く、攻撃参加は不調だった。守備面では何度も危機に直面したが、最後は根性で守っていた。希望するポジションではないが、とても得難い経験をしていると思う。 |
平岡 | ケネディに対して後手を踏む。早く良くなりますよう。 | |
キャラ | 同点シーンを始めとしてボールを持っての攻め上がりが効果的だった。同点シーンは河井が上がっているのによく勇気を出して上がった。もちろん他の選手たちのフォローがあってこそだが。 | |
河井 | 中に1枚しかいなかったところにピタリと合わせる素晴しいアシスト。河井が高い位置でボールを持つと期待感が高まる。 | |
キジェ | 4~5回あった守備機会すべてで負けていた。祈・スランプ脱出。 | |
MF | 村松 | アンカーになってから素晴らしく安定している。 |
本拓 | 判断ミスが目につき、復帰後ワーストの出来だった。 | |
浩太 | 最近ではベストの出来では。攻守に絡み、CBも必死でこなした。欲を言えば、74分はシュートを打って欲しかった。 | |
竹内 | そう簡単にぶち破れたら壁とは言わないが壁をぶち破って欲しい。球際の強さ。 | |
FW | ラドンチッチ | 牟田に苦戦したが、同点ゴールという大仕事。勝ち越しシーンでも見事なランニングで大前にスペースを作った。 |
大前 | スタートポジションが中すぎる気がする。サイドの守備をもっとケアして欲しい。村田へのパス、最も疲れている時間帯に長駆疾走したこと、スペースへの走り込み、疾走後のコントロールシュートと、勝ち越し点はどれだけ褒めても足りないぐらい。 | |
村田 | ファン含めたチームが認める切り札に成長した。奥まで仕掛けたりシュートを放ったりと相手に的を絞らせなかった。そして完璧なアーリークロス! | |
名古屋 | 牟田雄祐 | 強みは地上戦よりも空中戦にあるのだろうけれど、それでもルーキーがラドンチッチを抑えるとは思わなかった。 |