反則ポイント
Jリーグの悪名高きルールと言えばベストメンバー規定であるが、個人的には反則ポイントもどうなのかと思っているルールである。ちなみに我らが清水エスパルスは、
- 2011年シーズン → 92点(ワースト2位)
- 2012年シーズン → 142点(ワースト1位)
- 2013年シーズン → 89点(ワースト1位)※28節終了時点
と、残念ながらゴトビ体制以降、反則王というポジションである。
確かにイエローカード・レッドカードなぞもらわずにプレー出来た方が望ましいし、ここ最近反則ポイントの優等生である広島は掛け値なしに素晴らしいと思う。
それでも反則ポイントが望ましいルールかと言われると首を傾げてしまう。フェアプレーをしたチームを称揚するのは望ましいことだと思うが、一定値以上のチームから罰金を徴収するのはやり過ぎだと感じている。理由は、2つあって、
- 罰金を徴収されるようなチームは、当然出場停止が多く、選手の評価にも反映されているはずであり、二重の懲罰ではないか?と感じていること。
- 警告の多寡はチームのスタイルに左右されること。
1つ目の理由については、賛同・不賛同はさておき、理屈は理解していただけると思う。
続いて2つ目の理由であるが、ここで次の4チームがJリーグに参加したと仮定して欲しい。さてリーグ終了後の反則ポイントはどの順番になるだろうか?
- 前プレ重視/下手なチーム
- 前プレ重視/上手なチーム
- リトリート重視/下手なチーム
- リトリート重視/上手なチーム
全体の順位はさておき、おそらく、
- 1番目のチームが反則ポイントを最も稼ぐ。
- 2番目のチームの方が4番目のチームより反則ポイントを稼ぐ。
- 3番目のチームの方が4番目のチームより反則ポイントを稼ぐ。
と予想されたのではないだろうか?
大多数の警告は、相手を傷つけようとか激昂してといった理由ではなく、下手だから出されるのである。そして積極的な前線からのプレスが破綻すれば強引に相手を止めるシーンが増える。だから今期のJ2の反則ポイントを見ると福岡が異常な数字を残しているが、おそらく福岡は前線からのプレスを積極的に仕掛けるチームだと予測がつく。
つまりこのルールのお陰で、結果的にJリーグがリトリート重視を推奨していることになっていると考えていて、それを自分は嫌っている。日本代表を考えた時にそれでいいのか?リーグの多様性が失われやしないか?
もちろん上にも書いたように警告・退場が少ないことは素晴らしいことだし、その減少は個人とチームの習熟を意味するはずなので、清水には是非反則ポイントを減らして欲しいと思う。