2013年シーズン第31節 川崎フロンターレ vs 清水エスパルス

等々力陸上競技場に吹き付ける風の寒さが身にしみるような完敗。

前半は中盤のミスマッチからかフリーでボール持たれる→ワンツーのポストプレーで崩されるというシーンが多発。相手ボールホルダーの前に立つより追走するシーンが目立った。また試合を通してだがレナトが強力過ぎた。それでもDF陣の気迫のこもったプレーで何とか無失点で切り抜ける。ただ、前半の戦いぶりはスタミナ面でかなりダメージを受けていた印象で、後半はいつもより動けなくなり、そして失点。清水側に決定的なチャンスが無かったわけではなく、抜けだした翔がPA内で倒されたシーンはPKでは無かったかという気もするが、19対6というシュート数が示すように、トータルでは川崎の勝利は妥当という気がした。

中盤のミスマッチをどうにかして欲しかったが、浩太がCBに下がると中盤に守備力の高い選手を3人必要とする4-1-2-3はできない。また、レナトに後手を踏んでいた石毛を外して、好調だった吉田をぶつける(&河井を左SBに下げる)というのも、俊に加えて大前も怪我をして村田というカードを切ってしまった以上、前目に使える選手がいないということで、ファールトラブルと怪我のダメージは大きかったなという印象だった。

シーズン通して悪い試合があるのは仕方がない。大事なことはこれを続けないこと。天皇杯に向けて切り替えて反発力を見せて欲しい。

短評
GK 櫛引 不調からは脱した。風で流されたのもあったがキックも安定し、守備範囲広く好守を見せる。PKはもう少し我慢を。
DF 石毛 レナトの相手だけでも大変なのに、川崎のコンビネーションで2人同時に見なければならないシーンが多かったりとしんどい90分間。でもよく粘っていた方だと思う。
平岡・浩太 集中力の高い守備を披露。ただ、攻め急いでいるチームを落ち着かせて欲しかった気もする。
吉田 鮮やかな守備・精力的なフォローと奮迅した。(吉田だったと思うが)オフサイドアピールしてぶち抜かれたのは反省点。
MF 本田・村松 戦術的に消されていた感が強い。
FW 奮闘していたが、ラドンチッチとのコンビネーションはまだまだ発展途上。
河井 足元でボールを持てることが少なく、輝けない展開。一本素晴らしいクロスがあった。あれが決められていればすべてがチャラだった気もする。
大前 退場で彼のチームへの貢献が浮き彫りになった感が。軽症でありますよう。じっくり治して欲しい。
ラドンチッチ ファールの基準に戸惑っているのではないか?来日当初はもっと体を張れていた気がする。ラストプレーの精度もその辺りが影響していそう。
村田 左サイドでは縦に抜けない。加入当初の村田に戻ってしまったかのよう。ゴトビの采配で唯一疑問を覚えたのが彼の起用法(レナト対策?)。
監督 ゴトビ 上手くハメられたけれど、打てる手がありそうで難しい試合だったと思う。
風間八宏 川崎の選手の体の使い方、特にパスを受ける際の上手さが、球際で川崎が優位に立っていた一因だと思う。指導が確実に浸透しているのを感じる。あと彼は何気に戦術眼が鋭い。4トップ気味+ミスマッチの有効的利用で、優位に試合を進めた。